「ニューロチューニング」は、JINENの4段階の「生」にあたります。神経系に働きかけ、体の内側から「安全・安心モード」へ整えることを目指す段階です。安全・安心モードとは、身構えすぎずに感覚を受け取り、動きに取り組める状態を表すJINENの言葉です。
画像を拡大練習を始める前に
「神経系の調律」という呼び名には、迷走神経を含む神経系に目を向け、意識して力を抜くだけでは変えにくい緊張にも、体から働きかけたいというねらいがあります。呼吸、床との接触、ゆっくりした動きを通じて、息を止めていないか、体を支えられていると感じるかを確かめます。
床へ沈むような感覚を扱う「メルティング」は、具体的な方法の一つです。ニューロチューニングは、そうした方法を含む段階全体の名前です。そこから、骨盤や背骨などの動かし方を学ぶボディリマッピングへ進みます。
科学的な補足
迷走神経は、脳幹から胸や腹部へ延び、脳と内臓の間で情報を伝える神経です。医療の「迷走神経刺激(VNS)」は装置による電気刺激を用いるため、その知見を呼吸や接触のワークの効果へそのまま当てはめることはできません。JINENでは、呼吸や接触を手がかりに、自分が力まずに動き始められる状態を探すことを、神経系に目を向けた学びとして大切にします。迷走神経刺激の解説(米国NIMH)
その日の状態に合わせる
リラックスの感じ方は、その日や姿勢によっても変わります。横になるより座っている方が楽なら、座位から始めます。体の内側に注意を向けて不安や息苦しさが強まるときは中断し、目を開けて周囲を見たり、楽な姿勢へ戻ったりします。
動作がうまくいかないとき、形や回数だけで練習を判断する必要はありません。今の自分は何を楽に感じ、どの動きなら取り組めるのか。まず感じて動ける状態を整え、それを部分や全身の動きを学ぶ土台にします。