「春や秋になると体調が崩れる」「気温の急変に体がついていかない」「季節の変わり目にだるさ・頭痛・不眠が出る」「梅雨時に気分が落ち込む」。 こうした問題は、自律神経・概日リズム・気温調節が、季節の変動に追いつかない結果として起こります[1]。
この記事では、季節の変わり目の神経科学を整理し、JINENボディワークが提案する身体から季節に対応するアプローチをご紹介します。
季節の変わり目で起こっていること
① 気温・湿度・気圧の変化
季節の変わり目は、気温・湿度・気圧が短期間で大きく変動します。自律神経は体温を一定に保つため、
- 血管の収縮・拡張のタイミングを変える
- 発汗の調節を変える
- 心拍・呼吸の調節を変える
という形で、絶えず働き続けます[2]。この負荷が、自律神経の疲労を生みます。
② 日照時間の変化
日照時間が変わると、メラトニン・セロトニンの分泌リズムが乱れます[3]。これが、
- 睡眠の質の低下
- 気分の変動
- 概日リズムの乱れ
につながります。
③ 気圧の変動
気圧の変化は、前庭系と自律神経を直接刺激します(天気痛と同じメカニズム)[4]。
なぜ春と秋に症状が出やすいのか
春と秋は、気温・気圧の変動が大きい時期です:
- 春:寒暖差が大きい、気圧変動が頻繁、花粉・新生活のストレス
- 秋:日照時間の急激な減少、気温の低下、気圧変動
これらが自律神経への負荷を増やします。
季節の変わり目を乗り越える神経科学的な4つの方向
① 概日リズムを安定させる
起床時間・朝の光・食事のタイミングを安定させ、リズムの乱れを最小限に抑えます。
② 慢性的な過緊張を抜く
普段の身体の整えが、季節変動への耐性を支えます。
③ 自律神経のフレキシビリティを上げる
呼吸・身体感覚・身体活動で、自律神経の柔軟性(HRV)を高めます。
④ 急がない・無理しない
季節の変わり目は、身体の調整に時間が必要な時期です。普段より休息を意識的に取ります。
JINENボディワークが提案する「季節に身体を整える」アプローチ
① 概日リズムの整え
朝の光・起床時間の固定・寝る前の準備を、季節の変わり目こそ意識します。
② 呼吸を整える時間を増やす
季節変動の時期は、呼吸ワークの時間を増やすことで自律神経を支えます。
③ 慢性疲労を抜く
普段より早めに休む・睡眠時間を増やすなど、回復を意識します。
④ 期待値を下げる
季節の変わり目は「いつもより身体が重い」ことを許容します。回復に時間がかかることを認めましょう。
ミニ実践:季節の変わり目の毎日のルーティン
朝:4秒吸って8秒吐く呼吸を10回、朝の光を浴びる。 昼:身体感覚に戻る時間(5分でOK)。 夜:寝る前の呼吸ワーク・体重を預ける時間を持つ。
まとめ:季節の変動に身体を整える
季節の変わり目の神経科学は、
- 気温・気圧・日照の変化が自律神経に負荷をかける
- 概日リズムの乱れが影響する
- 普段の身体の整えが耐性を支える
季節の変わり目は、「弱い」のではなく身体が調整中の時期です。JINENボディワークは、身体・呼吸・神経系から季節の変動に対応していきます。
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参考文献
1. Hastings MH, Reddy AB, Maywood ES. (2003). A clockwork web: circadian timing in brain and periphery, in health and disease. Nature Reviews Neuroscience, 4(8), 649-661. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12894240/
2. Romanovsky AA. (2007). Thermoregulation: some concepts have changed. Functional architecture of the thermoregulatory system. American Journal of Physiology - Regulatory, Integrative and Comparative Physiology, 292(1), R37-R46. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17008453/
3. Wirz-Justice A. (2018). Seasonality in affective disorders. General and Comparative Endocrinology, 258, 244-249. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28711512/
4. Sato J, Inagaki H, Kusui M, Yokosuka M, Ushida T. (2019). Lowering barometric pressure induces neuronal activation in the superior vestibular nucleus in mice. PLoS One, 14(1), e0211297. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30682203/
補足:本記事は神経科学・自律神経生理学の研究を踏まえた一般解説です。