背骨の3つの動き

Oct 18, 2026

「背骨の3つの動き」とは、丸める・反る、横へ曲げる、ねじる、という動く方向のことです。丸める動きと反る動きを前後の一組として、三つに数えます。JINENでは、全身の複雑な動きを理解するために、まず背骨がどの方向へ動いているかを分けて練習します。

椅子に座った女性が、背中を丸める・反る、横へ曲げる、ねじる動きを示した三列の図です。画像を拡大
丸める・反る、横へ曲げる、ねじるという三つの方向から、背骨の動きを見ています。

一つ目は、丸める・反る動きです。椅子に座って胸の前側を少し後ろへ引くと、背中が丸くなる方向へ動きます。そこから戻って胸が前へ広がると、反る方向へ動きます。胸の前側が狭くなるとき、背中側はどう変わるでしょうか。小さく往復すると、体の前と後ろの形の変化を確かめられます。

二つ目は、横へ曲げる動きです。背骨が横へ弓なりになるように動き、左右の脇腹の長さが変わります。座ったまま少し右へ傾くと、右の脇腹が近づき、左には広がる感じが生まれます。反対側でも試すと、左右で感じ方が違うことがあります。同じ角度にそろえようとせず、どちら側が縮まり、どちら側が広がるかを見ていきます。

三つ目は、ねじる動きです。胸の向きが右や左へ変わります。隣を見る、後ろにある物を確かめるときにも使う動きです。胸に続いて肩や顔が向きを変えるのか、一緒に回る感じがするのか。向きとともに、どこから動き始めたかにも注意を向けると、自分の振り向き方がわかります。

日常の動作では、この三つが重なります。斜め下にある物を取るときなどは、丸める動きにねじる動きや横へ曲げる動きが加わります。最初に一つずつ経験しておくと、複数の方向が混ざった動きも見分けやすくなります。「胸が横へ傾いた」「ここでねじりが加わった」と、練習中に起きたことを言葉にできます。

背骨の連なりを「鎖」と表すこともあります。背中の一か所に動きを集めず、その上下にも動きが続くと捉えるイメージです。「一節ずつ」という声かけでは、まず胸の上の方、真ん中、腰に近い部分という大まかな場所をたどります。一つ一つの骨を独立して動かせることを求めるものではありません。

動く「方向」と、動きが伝わる「順番」は分けるとわかりやすくなります。たとえば床を押し、骨盤から背骨へ動きをつなげる練習は、下から上への順番を扱います。壁に背中をつけて丸める練習には、壁に触れる場所が上から下へ変わるものもあります。「丸める」は方向を、「上から」「下から」は順番を示します。練習するときは、腰を深くねじろうとせず、痛みのない小さな範囲で確かめてください。

科学的な補足

解剖学では、前後へ曲げ伸ばす動きを屈曲・伸展、横へ曲げる動きを側屈、ねじる動きを回旋と呼びます。「3つ」は、これらの方向を練習しやすく整理した数え方です。体の動きの分類(OpenStax)

背骨は、椎骨、椎間板、関節などが連なった構造です。部位によって関節の形が異なり、動きやすい方向や範囲にも違いがあります。「鎖」は連なりを示す比喩で、実際の背骨の全ての節が、同じ角度で自由に動くわけではありません。背骨の構造(OpenStax)

動きを見て分からなくなったら、まず向きを確かめます。前後に曲がったのか、横へ傾いたのか、ねじれたのか。そのうえで、胸と腰のどちらが先に動いたかを見れば、次にまねてみる場所を絞れます。

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